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足の裏さみしい沼を飼っている思い出喰らい泣いては縮む
「時間」はやさしくもありひどく残酷でもある。
笑っても泣いても止まらない時間のなかでそれでも
笑ったり泣いたりしながら忙しく生きていかねばならない。
思い出のうえに思い出を積み重ねて。
その中で薄れゆくものがあるのだとしたらそれは、
仕方のないことなのだろう。
ほんとうに大切なものは薄らいだもののなかでもひっそりと
呼吸しつづけるだろう。
がりがりと冬の夜空でかき氷待ってもこない言葉をください
欲しい時に欲しいひとから、欲しい言葉というのはなかなかもらえない。
あしたは雪が降りそうだと天気予報がいっていた。
わたしの住む地域ではめったに雪は降らない。
あした雪が降ってほしいと、思っている。
雪に閉じ込められて一日を過ごしたいと。
肌色が肌にくるまれ夢をみる溶けあってほら、しじまが眠る
いがいと物音ひとつしない夜というのはないものだ。
どんなに静かなひとりきりの夜でも冷蔵庫や加湿器はひそやかに話しだし
時計さえもがカチコチと自己主張してみたりする。
そんな雑音がまったく耳にはいらない夜もある。
そんな時はたいていくるまれているのだ、あたたかいものに。
ひとの耳のなんてあてにならないことか、ちょっとしたことをうるさがったりしたら
罰があたりそうだ。
過ぎてゆく明日が今日を追い越してうつくしきひと深くさやかに
美保代がもし女の子ができたらさやかという名はどうですかと。
授かることのない子の名を抱きしめて美保代は逝く。
そんな話しだった、読んだ時に「さやか」という名に特別な印象はもたなかった。
今、その名にこめられた想いをおもう。
この後の人生をさやかに生きたいと思うばかりだ。
あいうえおあなたにどれを贈ろうか曲がりくねったひらがな愛し
毎日なにげなく使っている「ひらがな」
この丸みを帯びた文字の羅列に魅了させる。
わたしが覚えたはじめてのひらがなはどの文字だったのだろう。
たいせつなひとにそっとなにかを告げるとき、わたしはきっと
ひらがなで伝えるだろう。
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